サルボウガイを狙った理由


今回訪れたのは東京湾湾奥のとあるポイント。

7月末、干潮のタイミングを狙って、仲間と共に潮干狩りに出かけた。

サルボウガイが取れた干潟

このエリアはハマグリやホンビノスガイがメインターゲットだが、同時にサルボウガイも採れることを知っており、この日は特に大粒のものが採れたため、刺し身で食べてみようということに。


サルボウガイとは

サルボウガイ

アカガイに似たフネガイ科の二枚貝。箱型で厚みのある殻を持つ。血中にヘモグロビンを持つため身が赤く、地域により「モガイ」「小赤」とも呼ばれる。最大約5〜7cmとアカガイより小型で、殻表の放射筋がアカガイ(約40本前後)より少ない(約30本前後)のが特徴。東京湾、瀬戸内海、有明海などの浅い砂泥地や干潟に生息。

腰まで浸かって砂泥をまさぐる


サルボウガイが潜むのは砂泥質の海底。

もちろん普通の潮干狩りでも獲れる貝だが、やや深い場所にいるイメージ。

今回は熊手を使うだけでなく、深みまで進み、腰~肩まで水に浸かりながら足で探る方法も併用した。

採取したサルボウガイ

足の感触で貝の存在を確かめ、見つけたら網や熊手に乗せて回収していく、なかなかに体力を使う採取スタイルだ。

しかし、頑張った甲斐あって、今回は大粒のサルボウガイを5個ほど、採集することができた。

厚みのあるゴロッとした貝で、まるで大きなクルミかのようにぷっくりと膨らんでいる。これは取りがいがあり、掘っていてもとても楽しい。

水に入る場合には、航路や深みに立ち入らないよう注意が必要です。潮位の変化や離岸流に注意し、単独で活動しないなど、安全に注意して活動するようにしましょう。


持ち帰りと砂抜き


採取したサルボウガイはネットに入れ、クーラーボックスへ。

サルボウガイを持ち帰る様子

上から氷袋を軽くのせて持ち帰ると、暑さでダメになってしまうことを防げる。氷水にじかに浸けると死んでしまうので、水は入れなくてよい。

サルボウガイの砂抜き

帰宅後は3%濃度の塩水(海水相当)を作り、一晩そのまま砂抜きを実施。

抜けたら水気をふいて湿った新聞紙にくるみ、冷蔵保管する。

サルボウガイの特徴・アカガイとの違いと捌き方


刺し身にする手順は次の通り。生食にあたっては、貝が開いたりしておらず、しっかり生きている個体であることを確認した。

赤貝に比べ小ぶりであるものの、捌き方は一緒である。

サルボウガイに包丁を立てるようす

まず蝶番部分に包丁の角を立てて割り入れ、貝むきやバターナイフを差し込む。

サルボウガイを開ける様子

貝の周縁部をぐるりと一周させ、てこの原理で少し開くと固く締まっていた貝が簡単に開く。

開いたサルボウガイ

サルボウガイは赤貝の仲間で、捌く際にはヘモグロビンを含む赤い体液がブシャッと出るため驚かされる。

サルボウガイの身を取り出す

中が見えたら殻に沿わせるようにバターナイフを滑らせ、身を殻から外す。

サルボウガイのワタを取る様子

身を半分に割ってヒモとワタを取り除く。

洗浄したサルボウガイの身

身とヒモは流水でしっかり洗ってぬめりと汚れを落とす。

サルボウガイの身を刺身に切る

あとは食べやすい大きさに切って貝殻に盛り付ければお刺身の完成だ。

実食


サルボウガイの刺身

味はほぼ赤貝そのもの。

強いて言えばシャコガイに近い香りがあり、昆布のような旨味が感じられた。

サルボウガイの刺身

風味は海や干潟を思わせつつも爽やかで、食感はシャキシャキと歯切れがよい。

非常に美味な貝である(ただし個体差や鮮度で味の評価が分かれるという声もある)。

サルボウガイを獲って食べる


サルボウガイ

今回の採取で感じた教訓は「数が揃いにくい」という点。

サルボウガイは刺し身にすると身が小さくなってしまう上、筆者のポイントではあまり多く獲れる貝でもないのが悲しいところ。

ある程度大きめの個体をまとめて確保できたときは、刺し身にする価値があると思う。

東京湾だからと身構えてしまうかもしれないが、実際に食べてみるととても美味しい。ぜひ機会があれば挑戦してほしい。

ちなみに今回サルボウガイを刺し身にしようと思ったきっかけは、潮干狩り場で居合わせたおじさんに「これは刺身がうまいよ」と教えてもらったこと。

いや確かに赤貝の仲間だけれど。。。と思いつつ、刺身にしてみて正解だったと思う。